くろねこの涙

レーシック難民になってからの記録

一歩ずつ私たちが回復へ向かう年へ - Step by Step we are getting better @ Level 4.0

Happy New Year & 明けましておめでとうございます。

この2019年という節目の年が、皆様にとってとにかく健康に恵まれ、幸多き年になることを心から祈ります。そして、レーシックの後遺症に悩むすべての人々が、治療や緩和への道筋を見つけることができますように。

 

今年は「挑戦」の年にしてゆきたいと思っています。

長く続いているレーシックの裁判も、佳境を迎えつつあります。またアメリカやカナダではレーシックの後遺症の危険性に注目が集まり、アメリカでの厚生労働省にあたるFDAにおいても、レーシックの注意勧告を引き上げる可能性が高まっています。また、レーシック後に慢性的な眼痛を発症させる角膜神経痛という後遺症が公的に認知され、ボストンのタフツメディカルセンターでは専門の治療機関が設置され、マスコミでも取り上げられるようになりました。

 

レーシック後に後遺症を発症してからというもの、独身で仕事を続けながら、痛みと闘い生計をたてていくのは本当に過酷でした。修行僧のような暮らしをしていても突然襲いかかる痛み。年数がたつにつれて少し症状が緩和されたと心をなでおろしても、いきなり悪化する症状。特に去年は、症状が悪化してしまい、痛みのコントロールレキソタンなどの薬を連用せざるをえない状況になってしまいました。薬の副作用で眠気・集中できない・言葉が出てこないなどの副作用が出てしまい、袋小路に追い込まれ ーー デッドエンド。

 

そんな時に自分を助けてくれた言葉がふたつあります。

 

ひとつめは

Just ask, the worst thing you will get is "No".

素直に人にお願いをしてみたら?最悪な結果はただ "いやだ" って言われるだけの事だよ

 

アメリカで働いていた時に、アメリカ人の親友から言われた言葉です。アメリカ人と比べると自己主張することが苦手な私は、職場でもプライベートでも、自分が必要とする権利や要求を相手に主張したり、お願いする事を躊躇してしまっていました。そんな時に、私の親友が言ってくれた言葉です。勇気をもって自分の要求や権利を主張したとしても、起こりうる最悪のリスクは相手に単にNoと言われるだけ。命をとられるわけでも何でもない。レーシック後遺症の問題を実名で公に訴えようと決意できたのも、きっと親友のこの言葉があったからです。

 

ふたつめは

Step by Step

一歩ずつ

 

眼の痛みで身体の動作に集中することができなくなり、駅のホームでよろよろと線路に落ちそうなとき、眼の痛みでパソコンに表示された文字をおうこともできず吐き気と闘う定時前に上司から追加の仕事を頼まれてキーーーーッとなりそうな時、眼の痛みで家にたどり着く前に力尽き果てて信号の真ん中で泣きわめきそうなとき、「とにかく一歩ずつ」と心で唱えます。文字通り、次の一歩だけに集中する。足を前に出す。足を出して一呼吸をおく、足を出してその場を離れる、足を出してホームの黄色い線から離れる。とにかく次の一歩だけに集中する。その先は考えない。その先を考えると、ホームどころか電車にダイブするだろうし、上司にキレて仕事を失うだろうし、警察に保護されて一生大後悔。

 

... ... くろねこさんはどうやって痛みと闘いながら仕事や生活を続けているのですか、という質問が複数メールアカウントにあったので、ここで回答させていただきました。個別にメールできなくてすみませんっ。

 

あと私の症状が、9年かけて何とか痛み止めや目薬などでぎりぎりコントロールできる程度に落ち着いたというのも大きいと思います。レーシック直後のLevel 5の痛みが永遠に続いていたら、私は多分2019年を迎えることができなかったか、渡米してお腹に痛み止めのインプラントを埋め込む手術を受けていました。