くろねこの涙

レーシック難民になってからの記録

調節麻痺・散瞳点眼剤を使用した治療 1週間目 @ Level 4.0

T眼科から処方されたミオピンと、アトロピン 0.01%での調節機能治療を始めてからほぼ1週間がたちました(このブログには時差があります)。

これは、眼の調節機能や溜まった眼精疲労などをいったん緩めて、再度、眼の調整力に作用されない素の視力を検査を行うための治療です。ネットなどで検索をすると、一般的には子どもの弱視や遠視などの検査に使用している薬のようです。

ただし他のレーシック被害者(レーシック難民) さんのなかには、夜にアトロピンを点眼すると、次の朝に眼の奥や表面の痛みが緩和されるという方もいらっしゃるとのことで、ちょっと期待。一体、ミオピンとアトロピン治療は私にはどう作用するのでしょうか?

 

良くなった点:

  • 朝起きた時に、眼の疲れが取れている。そのため午前中は調子が良い。ただし、見え方が良くないため午後からはがくっと疲れる。

困った点 :

  • とにかく眩しい!晴天の日の外出、車の運転、自転車の運転などは全くできなくなる。サングラスをしていても、横断歩道の白い色で頭を殴られるような感じ。景色全体が白くぼやけて良く見えない。
  • 点眼を続けて3日目位から視力ががらっと変わり、1日のなかでも変動する。既存の眼鏡がどれも合わなくなり、近くも遠くも見えづらくなる。
  • でも、裸眼だと眩しさと見えづらさで、5分もたたないうちに頭痛や吐き気が起こる。
  • パソコン作業はなんとかできるが、画面を暗くしないとつらい。また、長時間はつらい気がする。
  • 近くが見えづらい。どれもぼんやり輪がかかったようにみえ、細かいものが見えない。
  • 色の区別がますますつかなくなる。黒色の上に濃い緑のものが置いてあっても、全く区別がつかない。
  • なぜかテレビが全く見えない。白い文字や白い背景が光って、文字通り、遮光レンズの近用眼鏡をつかっていても見えない。何となくテレビに出ている人の性別がわかる程度。
  • 暗いところから明るいところへ出ると、数分間失明状態になる。世界全体が明るい白色になって昇天...。

 

私の場合、治療の前半がゴールデンウィークだったので、外出や仕事をする必要がなく、かなり助かりました。これで車の運転をしなくてはならない仕事が入っていたら、アウトです。他の人に代わってもらわないといけません。また、晴天時の外出はかなりしんどい状態です。

今後、調節麻痺・散瞳点眼剤を使用する治療を考えている人は、できるだけ車の運転や晴天時の外出を必要としない時期に行った方が良いかもしれません。

 

調節麻痺・散瞳点眼剤を使用した治療開始 @ Level 4.0

今までには無かった眼の症状が発生していることもあり、レーシック難民(レーシック被害者)の先輩から紹介された病院へ行ってきました。仮にT眼科としておきましょう。この病院の先生は、眼精疲労や眼の屈折矯正(遠視・近視・乱視・老眼などの矯正) に詳しく、また院内に多彩な検査器具などもそろっている事で有名です。

予約を入れる際、正直に自分の状態を伝えておきました。「レーシック後かなりの後遺症が発生しており、助けてほしい。数々の病院をまわり、遠近両用や近用眼鏡で調整してきたが、症状が良くなる気配があまりない...。」検査には2時間以上かかるとの事でしたので、時間に余裕がある日に予約を入れました。

とにかく眼から涙が "ぼろぼろぽろぽろ" こぼれてきて、仕事に支障が出ています。ひっきりなしにハンカチで眼を拭いていて、眼の縁が荒れてきています。メインで通院しているA眼科でも診てもらいましたが...様子をみましょうとの事。

当日。

非常にたくさんの検査が行われました。眼の視力検査、眼の調整検査、視野の検査、斜位の検査、角膜の検査、眼の筋肉にどれだけ負担がかかっているかを調べる検査などなど。本当に検査だけで、2時間かかりました。検査だけで眼が痙攣しそうになっていましたが、そのあと、先生の診察です。

先生の一声は、

「なんでレーシックなんてやってしまったんですか、35歳超えてるのに!取り返しのつかないことをしてしまいましたよ。レーシックをする前に、眼位の検査なんて無かったでしょう?調整力の検査もなかったでしょう?本当にとんでもない眼になってしまいましたね...これから治療、大変ですよ、かわいそうに...IT関係のお仕事ですからなおさら悲惨ですよ。」

...その言葉を聞いたとき、あ、この先生はレーシックの怖さを分かってくださっているんだ!と少し救われた気がしました。

下記がT眼科による先生の診断内容です。

  • 過矯正で遠視の状態になっている。眼は、自分の筋肉などを緊張させて、無理やりピントを合わせてしまうので、通常の検査では遠視がそれほど出ないが、薬を使って本来の遠視を検査したら +2.0 ? 近くあるかもしれない。(現時点では +0.25 程度)
  • 涙がぼろぼろこぼれるのは、眼精疲労が極限になっているため。疲労は過矯正から来ている。
  • 眼をぎゅっぎゅっとつぶってしまうのも、過矯正による疲れから。強く眼を閉じたり開いたりすることで、無意識に眼をマッサージして楽にしようとしている。
  • 斜位がけっこうある。あと少しプリズムを増やさないといけないかもしれない。外斜位は、たぶん産まれつきのものだと思うとのこと。
  • 眼の調整力が非常に弱い。50代後半の人の調整力しかないため、レーシックには全く向いていない眼。原因は不明。
  • 眼精疲労度を測る検査の結果によると、左眼に負荷がかかっている。右目はそれほど大きな負荷はかかっていない。
  • パソコンなどの手元の作業をする人は、レーシックをしてはいけない。
  • 35歳以上の人も、レーシックをするのはやめなさい。

今後の治療方針としては、とにかく眼の緊張を和らげることによって「本来の遠視の度数」を測定し、それに基づいた形で眼鏡などで矯正を行うとのこと。とにかく眼が本来の頑張りで、実は遠視で見えづらいのに、一生懸命筋肉を使って近くをみようとしているとのこと。この眼の頑張りをいったん楽にすることで、本来の視力がわかるそうです。

美しいスタイルに見せようと頑張って高いハイヒールを履き続けていたら腰痛や肩こりや足の痛みが出てきて、平らなスニーカーに戻したら痛みが楽になる…そんな感じみたいです。

先生からは、ミオピンとアトロピンを薄めた目薬を処方されました。この目薬を2週間さし続けたあと、再度視力などの検査を行います。この目薬は、眼を弛緩させて緊張をとく、みたいな役割をする薬です。

 

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ミオピン(左) :  眼のピントを合わせる筋肉の調整機能を改善します。調節緊張を緩和させる作用があり、眼精疲労に用いる薬のようです。朝・昼・夕方の3回使用します。

アトロピン点眼薬 0.01%  (右) :  瞳を開く目薬を薄くしたもの。遠視や乱視、弱視などにおける屈折検査にも使用されます。副交感神経の働きを抑えることで、眼をリラックスさせるようです。就寝前に1回のみ、使用します。

 

治療の経過は、引き続き報告させていただきますね。