くろねこの涙

レーシック難民になってからの記録

レーシック後遺症 集団訴訟 : 二次提訴が始まりました

10月30日に、レーシック集団訴訟の二次提訴が始まりました。今回は、私を含めた患者さん9人が、東京地裁に集団提訴する形となり、Yahoo!ニュースなどのマスコミの方にも、下記のように取り上げていただきました。

news.yahoo.co.jp

news.livedoor.com

www.sanspo.com

ここまで来るには、本当にたくさんの方々の支えがありました。今までの歴史を、簡単に振り返ってみたいと思います。

 

1) 2007年 : 「レーシック難民を救う会」の基礎となるレーシック被害者会が出来上がってゆく。この会の基礎を作ってくれた会長さん、先輩の皆様ありがとうございます。

 

2) 2013年4月 : 前衆議院議員三谷英弘先生が国会でレーシックの後遺症について質問。

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3) 2013年9月 : 三谷先生、医療問題弁護団の高梨先生をはじめとする、多くの先生方のお力のおかげで、レーシック手術に関する厚生労働省および消費者庁への申し入れに関する記者会見を実施

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4) 2013年12月 : 申し入れを受け、消費者庁が広範囲の調査を実施。軽い後遺症を含めると、術後、4割の人が何らかの不具合を感じていることが調査で分かる。

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注意喚起内容:

http://www.caa.go.jp/safety/pdf/131204kouhyou_1.pdf

 

5) 2014年12月 : 一次提訴として、後遺症を訴えた患者さん12人が集団訴訟を開始

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私はレーシックという技術を否定していませんし、レーシック手術で恩恵を受けた人がほとんどだと思います。また、本音を言えば特定のクリニックを訴えるようなこともしたくありませんでした。

しかし、一定数の人が、今回訴えられたクリニックでレーシックを受けた後に、重篤な後遺症を抱えてしまったことは事実です。 2007 年の段階で、すでに決して少なくない数の人が、レーシック後の後遺症にすでに悩まされていました。私が手術を受けたのが 2010 年ですから、後遺症を発症している患者さんの存在と後遺症の現状を、3 年以上クリニック側は新規の患者に伝えず、手術の良い面のみを、商業主義で伝えていたともいえます。

もしクリニック側が、レーシック前の検査に時間をかけ、その人の職業や生活スタイルを鑑みて、レーシックを受けることが適切か、適切であればどのくらいの視力をターゲットに手術をすればよいのか、入念に検査をしていれば、私たちのような被害者が増えることは無かったと思います。

クーポン券に期限を設定することにより、手術が本当に必要かどうかを吟味する時間を患者に与えないのも、医療とはかけ離れた行為だと思っています。病院側が患者に対し、手術のリスクや後遺症発症の割合や状況などの情報を事前に正直に伝え、患者本人に手術の是非を考える時間を充分に与え、万が一後遺症が発生した場合は、その患者 のフォローアップを真摯に行っていたならば、レーシックはより安全な手術として、さらに浸透していたのではないでしょうか。

レーシック手術で被害が出ていることは、長い間都市伝説に近い状態にありました。私たちは「被害が出ていることを世間に知らせなければもっと被害が拡大して しまう」と考えたため、長い間地道に各行政や眼科学会などに訴え続けてきました。

この訴えが、当時衆議院議員だった三谷先生に届き、消費者庁の皆様の調査と注意喚起を経て、医療問題弁護団の先生方を通じ「集団訴訟」という形にまで発展することができました。今回の集団訴訟を全面的にサポートしてくださいました医療問題弁護団の先生方には、本当に心から感謝を申し上げます。

当日、先生方が、私達被害者のカルテや資料がたくさん入った重い段ボール箱を何箱も抱えて、私達のために法廷へ向かわれたこと、このシーンは一生忘れることがないと思います。そして、一緒に闘っている被害者の皆様、本当にありがとうございました。

裁判ですから、勝つか負けるか分かりません。

ただ、この問題に(運悪く)参加してしまった個人として、最後までこのレーシック後遺症問題を見届けていきたいなと思っています。

 

医療問題弁護団では、レーシック後遺症の相談を引き続き行っています:

03-5698-8544(医療問題弁護団事務局)までご連絡ください。

www.iryo-bengo.com