くろねこの涙

レーシック難民になってからの記録

角膜神経痛についての医学記事の翻訳 (Part 2) @ Level 4.2

眼の痛みが悪化。
女性ならではのホルモンの乱高下の影響か、
それとも別の要因か?

単に冷気に触れただけで、
眼の表面がヒリヒリと痛みます。

痛みがあまりに続くので、
秒速100回位の勢いで、
眼玉がひっくり返って大回転しそうな勢いです。

裸眼で北風にふかれて、
元気に笑っている人をみると、
…さえ芽生えます(笑。

ということで、以前書き留めておいた、
角膜神経痛に関する医学記事の、
日本語翻訳第二弾。



Title : Treating unexplainable pain
(説明のできない痛みの治療)

Sub Title : What can be done for patients with post-LASIK corneal neuralgia?
(レーシック後の角膜神経痛の患者さんの治療について)

by Faith A. Hayden EyeWorld Staff Writer

2012年3月の記事
引用元記事 : http://eyeworld.org/article-treating-unexplainable-pain


今までの記事
第一弾 はじめに

角膜神経痛の原因は?

PRKやレーシック手術の後になぜこのような神経痛が発生するのか、実はまだ原因の解明はできていませんが、いろいろな学説があります。

最初に、角膜というものは人間の体の中で一番痛みを発生させる能力にたけた器官で、皮膚の200倍の痛みを発生させることができるということを伝えておかなければなりません。

「身体の神経的な痛みの原因が、実は視神経のダメージから来ていることは良く見受けられます」とRosenthal医師は言います。

「レーシックやPRKの後の痛みは、明らかにその古典的な例にあたります。手術によるこの視神経のダメージそのものが、術後に痛みが角膜細胞の治癒とともになくなっていくか、あるいは、逆にダメージがトリガーとなって角膜神経痛という慢性疾患になってしまうかというの分かれ道になります。」

中枢感作(中枢神経がさまざまな刺激に対して過敏になる症候群)と呼ばれていますが、痛みが集中化されて、かつ脳内にあると、痛みは慢性的になってしまいます。中枢感作をもとに戻せない場合、それは慢性神経性疾患になるのです。

「簡単に言うと、強烈な痛みそのものが、人々の痛みを感じるシステムにダメージを与えてしまうのです。そして痛みは、最初に発生した痛みとは別途に、独立して慢性化してしまいます」とRosenthal医師は言います。

「たとえば角膜は、術後完全に治癒して、一見正常な状態に戻ります。ただし神経伝達回路を診察することはできません。眼科医は所見で確認することができなければ、病気はそこに無いものとしてしまいます。それは間違いです。もしも患者が慢性的な痛みを訴えていて、医者がそれを所見で確認できず、かつ、ほかの原因が証明できない場合、それは神経性の痛み(神経痛)なのです。」

元の英文:

What causes corneal neuralgia?

No one knows exactly what causes this neuropathic pain to develop after photorefractive keratectomy (PRK) and LASIK, but there are some theories.

First, it's important to note that the cornea is the most powerful pain generator in the human body, 200 times more powerful than skin.

"The most common cause of neuropathic pain anywhere in the body is damage to the sensory nerves," Dr. Rosenthal said.

"Obviously, LASIK and PRK are classic examples of this. It's what happens next after the damage that determines if the post-op pain resolves as the corneal tissue heals or whether it triggers the development of that chronic disease called neuropathic pain."

The pain becomes chronic when it's centralized and in the brain, which is called central sensitization.

It's when the central sensitization is no longer reversible that it's neuropathic. "In a simple way, acute pain can in certain vulnerable people damage their pain system.

And the pain continues independently of initial trauma or insult," Dr. Rosenthal explained. "So for example, corneas can heal perfectly fine and normal.

But you can't see the nerve circuitry. The ophthalmologist just assumes if you can't see it, it isn't there. This is wrong. If a patient has chronic pain and you can't see it, it's neuropathic pain unless proven otherwise."

さて、
ここで「中枢感作」という
全く持って未知のキーワードが出てきたのですが、
こちらは下記のサイトに詳しく説明されています。


中枢感作
http://homepage3.nifty.com/fmsjoho/page011.html


中枢感作とは、
「脳の中枢が、疼痛の感度を増大する機能を持っていて、痛み感度の異常な増大が起こる」
そのスイッチが何らかのきっかけで
ONになってしまうことを指すようです。

脳の中で発生する、
実態のない痛み。

例えば、
今このブログをアップデートしている私は、
かなりの痛みに支配されています。

何かに集中していないと、
それこそ
別のベクトルに行動しそうなので、
とにかく健全そうな方向へ
行動しているだけです。

眼を数秒も開いていることができず、
眼をぎゅっぎゅっと閉じたり開けたりしながら、
何とか記述を続けています。

でも…
この痛みの発生源は、
眼の表面にはない。

だから、
「こんなのなんでもない、こんなのなんでもない」(小島よしお風)
と唱えながらパソコンをみています。


さてさて次回は、
「痛みの診断方法」
についての翻訳を載せたいと思います。

眼、いてぇ。

あ、眼じゃなかった、
脳の誤作動か?

迷宮に入り込んだ気分です。